PERSEPOLIS (2007/仏)

c0148548_910999.jpg★ネタバレなし
タイトル : ペルセポリス
原題 : PERSEPOLIS
監督・脚本 : マルジャン・サトラピヴァンサン・パロノー
声優 : キアラ・マストロヤンニカトリーヌ・ドヌーヴダニエル・ダリューシモン・アブカリアン
上映時間 : 95mins.


イラン北部、ラシュト出身のフランスの漫画家・イラストレーターであるマルジャン・サトラピの半自伝的グラフィックノベルを、自らの監督・脚本で映画化した長編アニメ。カンヌ国際映画祭(審査員賞)、LA批評家協会賞(アニメーション賞)など数々の賞を受賞した秀作デス。

c0148548_10462219.jpg1978年テヘラン、9歳のマルジ(マルジャン)は、両親、祖母とともに、平穏な毎日を過ごしていました。しかし、1979年のイラン革命で、親欧米派のパフラヴィー朝がホメイニ氏によって倒されイスラム政権が誕生すると生活は一変します。厳しい宗教的規律によって共産主義者、自由主義者が弾圧され、さらにはイラン・イラク戦争までもが勃発!( しかし、一方でパフラヴィー朝もCIAによって建てられた傀儡政権だったし、急速に欧米化が進む中で不安と不満が広がるのも当然の流れ? )

そんな中、多感で好奇心旺盛であったマルジは(そしてロック好き)、社会・学内での規則に反抗することが多くなり、心配した両親は彼女をウィーンに留学させます。しかし、ウィーンでの生活は晴れやかなものではありません。自国での内戦・戦争を逃れ海外へいっても「イラン人」として差別を受ける、しかし自国に戻れば、戦争を経験した人々との隔たりを感じてしまう… マルジの中のアイデンティティは崩壊してしまいそうです。

c0148548_9174837.jpgそんなとき大好きな祖母が口にしていた「常に公明正大であれ」という言葉がマルジの胸に染みます。そしてその本当の意味を考えるようになります。マルジは何を感じ大人になっていくのかな?

マルジの成長を通してイランの混乱・現実をうつした本作には、アニメ独特の鮮明さ、皮肉さ、ユーモアがあふれています。原作が同監督のグラフィックノベルですが、実写にくらべ 「アニメ」 にすることで、「イラン映画」 として特殊視されることなく、普遍性がうまれるという効果を狙ったそうです。
そして、声優には、名女優カトリーヌ・ドヌーヴとその娘であるキアラ・マストロヤンニなど豪華俳優陣が参加。ちなみに監督自身も劇中登場するウイーンの家主やゴジラの声で登場しているんだとか w

民族や宗教の問題は根が深く理解しがたいことも多いのですが、イランの内戦・戦争という特別な環境の中でも、子供が大人になっていくという普遍的なテーマを通して大いに共感できる作品デス。

※歴史を知るには「まんが・パレスチナ問題」がオススメです
by usazan | 2009-06-21 08:58 | 映画

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